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機関誌「産業立地」バックナンバー一覧

機関誌「産業立地」

VOL.56 No6 2017年11月号
≪目次≫
視点
ヘルスケア産業の育成について
一般財団法人日本ヘルスケア協会

特集
ヘルスケア産業
次世代ヘルスケア産業の創出について
経済産業省 商務・サービスグループ
ヘルスケア産業課 山本 宣行

ヘルスツーリズムの取り組み
特定非営利活動法人日本ヘルスツーリズム振興機構 
事務局長 髙橋 伸佳

ファルマバレープロジェクト拠点施設の整備と活用
静岡県 経済産業部 商工業局
新産業集積課 課長 水口 秀樹

企業立地の動き
2017年8月・9月分(111件)
産業立地部

地域未来投資促進法に基づく地方自治体の基本計画の同意について
― 第1陣として全国から提出された70の基本計画に同意 ―

講演
福島ガイナックスの事業概要および学校跡地への進出
株式会社福島ガイナックス
代表取締役 浅尾 芳宣

資料
平成29年上期(1月~6月期)工場立地動向調査結果(速報)
経済産業省 経済産業政策局 地域経済産業グループ

イノベーションネット通信
第2回地域イノベーション手法研究会(仙台開催)報告
― イノベーションネットアワードの受賞事例に学び
      地域産業支援の手法を考える ―
地域イノベーション部

第56巻(2017年)目次総覧

伏流水
≪特集≫
ヘルスケア産業
(産業立地2017年11月号特集より)

【診断・治療から予防・健康増進へとシフト】
 世界有数の長寿国である日本。しかし平均寿命と健康寿命の差は10年ほどあり健康寿命を延伸させることが重要となっている。健康寿命とは「健康上の問題がなく、日常生活を送ることができる期間」のことで、健康寿命を伸ばすことは、医療費の削減はもとより、国民の健康増進、さらには関連産業の活性化にもつながる。
 日本では急速な高齢化によって、増え続ける社会保障費が財政を圧迫しており、2016年度の社会保障給付費は118兆円を上回る。医療給付費は現在の約36兆円から2025年度には約54兆円に達する見込みで、介護給付費は現在の約9兆円から2025年度には約20兆円に達するという。
 そんな中、ヘルスケア分野の政策や市場は、診断・治療中心から予防・健康増進、地域包括ケアシステムの実現(生活支援の拡充)へと向かっている。医療や介護、健康増進などの様々なサービスを担うサービス産業に加えて、医薬品や医療機器、福祉用具、介護用品、健康食品などの製造・販売から、その部品・部材やソフトウェアまでと、ヘルスケア産業の領域は幅広い。

【地域特性を生かしたヘルスケア産業の創出を目指す】
 国は「日本再興戦略」において、「国民の健康寿命の延伸」を掲げ、「健康・医療戦略推進本部」の下に「次世代ヘルスケア産業協議会」を立ち上げた。官民連携により「健康寿命延伸産業」の創出・育成を目指し、健康寿命延伸分野における民間の様々な製品やサービスの実態を把握し、供給・需要の両面から課題や問題点を抽出・整理し、対応策の検討を行っている。
 一方、自治体では住民全体の健康寿命の延伸を目標として、地域の特性を生かしたヘルスケアサービスなどの取り組みを始めている。さらに、地域の医療・介護機関、自治体、大学、民間事業者などが集まり、健康・医療に関する地域課題等を共有するとともに、それらの解決方法や新たな事業創出について検討する場として、「地域版次世代ヘルスケア産業協議会」の設置が進められている。
 また企業においても、働く人たちの身心を健康に保つことで、仕事への意欲や生産性を向上させて、企業の業績向上につなげる「健康経営」の考え方や取り組みが広がっている。
今回の特集では、ヘルスケア産業創出に関する国の施策や自治体の取り組み、ヘルスツーリズムなどについて紹介している。
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