HOME > 機関誌「産業立地」 > 産業立地2017年1月号特集

機関誌「産業立地」バックナンバー 特集

IoTと産業振興

(産業立地2017年1月号特集より)
【成長戦略の柱である「第4次産業革命」】
 IoT(Internet of Things)やAI(人工知能)などを活用した取組が世界各地で始まっている。IoTでは、パソコンやスマートフォン、タブレットといった情報・通信機器だけでなく、自動車や家電、ロボット、施設などあらゆるモノがインターネットにつながり、情報のやり取りをすることで、データ化や自動化等が進展し、新たな付加価値を生み出すという。
 例えば、自動車の位置情報をリアルタイムに集約して渋滞情報を配信するシステムや、検針員に代わって電力メーターが電力会社と通信して電力使用量を報告するスマートメーター、大型の機械などにセンサーと通信機能を内蔵して稼働状況や故障箇所、交換が必要な部品などをリアルタイムに把握できるシステムなどが考案されている。
 「日本再興戦略2016」では、第4次産業革命を実現させることで、2020年までに関連市場の規模を30兆円に成長させるという目標を掲げている。IoTやAI、ビッグデータやロボットなどの活用によって、新たなビジネスの創出を目指す。
 具体策として、東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年には高速道路での自動走行の実現や小型無人航空機「ドローン」での無人配送の実現などが盛り込まれている。さらに新技術の活用を広げるため、中堅・中小企業へのロボット導入を支援するとしている。

【IoTは地方に大きなチャンスがある】
 IoT社会の進展により、今後、製造・産業のほか、物流、小売、交通、エネルギー、社会インフラ、医療・ヘルスケアなど広範な分野において技術革新と新たなサービスやビジネスモデルが生み出され、産業・社会構造の変革や効率化の実現が期待されている。
 IoTは大企業だけが取り組むものではなく、インターネットにつながっていないモノが多い、地方の中堅・中小企業こそ可能性が大きいといわれる。産業をはじめ、人口減少・少子高齢化、インフラの老朽化など、地域の課題解決への活用が検討されている。
 国でも新たなIoTビジネスモデルの創出やIoTプラットフォーマーの発掘・育成を図り、新たな成長の原動力とするための取組を進めている。その中で、昨年より地方からのIoTビジネスの創出を推進するため、「地方版IoT推進ラボ」の取組を支援している。
 今回の特集では、国のIoT推進に向けた施策や取組、またIoTの現状と今後について解説している。巻頭インタビューでは、長年にわたってビッグデータやM2M、IoT分野の研究を行っている東京大学 先端科学技術研究センターの森川教授に、IoTの意味するところや地域での活用などについてお話を伺った。