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機関誌「産業立地」バックナンバー 特集

企業立地

(産業立地2015年3月号特集より)
【地方創生の総合戦略による企業の地方立地促進】
 内閣府が発表した2014年10~12月期の国内総生産(GDP)速報値では、前期比プラス0.6%、年率換算でプラス2.2%となり、3四半期ぶりでプラスに転換したものの予想を下回る結果となっている。日本経済は全体としては改善傾向だが、消費増税後の需要の落ち込みや円安等に伴う原材料価格の上昇から企業間や業種間で格差が出ている。さらに最近は人手不足が問題となっており、人材確保・育成が企業立地に大きな影響を与えている。
 そんな中、国が策定した「まち・ひと・しごと創生総合戦略」では、『地方における安定的な雇用を創出する』や『地方への新しいひとの流れをつくる』ことを目標として、2020年までに地方で若者雇用30万人分を創出するための政策の推進、東京一極集中を是正するために地方移住や企業の地方立地の促進などを図るとしている。その目玉として、地方における企業の拠点強化を促進する特例措置が創設され、東京23区からの本社機能等の移転や地方にある企業の本社機能等の拡充に対して、税の優遇措置が講じられる。

【自治体は企業ニーズの把握ときめ細かな対応が重要】
 経済産業省の工場立地動向調査によると、平成26年1月から6月における全国の工場立地件数は、電気業を除くと500件(前年同期比147件増、41.6%増)、工場立地面積は616ha(同190ha増、44.6%増)といずれも昨年を上回った。一部で企業の国内回帰が見られるものの、設備投資は機械設備・建物等の維持・補修が中心であり、新規の土地投資は依然として低調で企業誘致を取り巻く状況は厳しい。むしろ既存企業をいかにして「留置」するかが重要となっており、そうした既存企業や地域の中核企業への支援が関連企業の進出や再投資につながり、ひいては地域の産業の集積と高度化に寄与することになるからだ。誘致にしても留置にしてもいずれの場合も自治体は企業の投資戦略を理解し、地域の優位性を打ち出して、企業ニーズにきめ細かく対応していくことが必要となる。
 今回の特集は、最近の企業立地・誘致の動向や企業立地に関する優遇措置の情報、震災後の企業立地動向、物流施設の動向、学校跡地活用の産業振興、自治体の企業誘致活動などについて紹介している。また巻頭鼎談において、地域創生に向けての国や地域の産業振興や企業立地の政策などについて語っていただいた。