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機関誌「産業立地」バックナンバー 特集

地域の創生

(産業立地2015年1月号特集より)
【地方創生によって日本の創生を】
 アベノミクスの経済効果によって、過去最高益となる企業も多いものの、地方経済や中小企業ではまだ景気回復を実感していないのが現状である。
 内閣府が発表した2014年7~9月期の国内総生産(GDP)では、年率換算で1.9%のマイナスだった。4月の消費税の増税後の個人消費の停滞が長引き、2四半期連続のマイナス成長となり、2015年10月に予定されていた消費税率10%への引き上げは1年半の延期となった。
 その中で安倍総理が最重要政策と位置付けた地方創生の関連2法案が、昨年11月に可決、成立した。地方創生の理念等を定めた「まち・ひと・しごと創生法案」と、地域活性化に取り組む地方自治体を国が一体的に支援する「地域再生法の一部を改正する法律案」の2法案。「まち・ひと・しごと創生法」は『少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯止めをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、将来にわたって活力ある日本社会を維持していくために、まち・ひと・しごと創生に関する施策を総合的かつ計画的に実施する』という。
 政府は人口の現状と将来の姿を示して、人口問題に関する国民の危機意識の共有を図るとともに、50年後に1億人程度の人口維持を目指す「長期ビジョン」と、2020年まで5カ年の計画を示す「総合戦略」をまとめ、それを踏まえて都道府県と市町村は、地域の特性を活かした地方版の人口ビジョンと総合戦略の策定を行うこととなる。

【地域経済の活性化と雇用拡大のための中小企業振興】
 日本の全企業に占める大企業の割合はわずか0.3%、中小企業が99.7%。雇用でも中小企業が約7割を担っている。特に地方ほど中小企業の比重が高く、地域経済に与える影響も大きい。そのため地域を支える中堅・中小企業の振興は、長い低迷から脱しつつある日本経済が真の再生を実現するためには必要不可欠である。
 今回の特集では、地方自治体や金融機関、大学の地域経済の活性化に向けたユニークな取り組みを紹介している。また巻頭インタビューでは、地域中堅企業の経営者、地元経済界、地方自治体などへの170件のヒヤリング調査結果や『地域創生への提言』などについて株式会社日本政策投資銀行にお話を伺った。