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機関誌「産業立地」バックナンバー 特集

ロボット関連産業

(産業立地2014年7月号特集より)
【サービス分野での次世代ロボットの開発・導入が加速】
 世界のIT企業が次々とロボット事業に乗り出している。グーグルは昨年、ロボット関連企業8社を買収し、その中には東大発ベンチャーのシャフトが含まれていた。またインテルは今年、車の自動運転技術開発を手がける日本のベンチャーZMPに出資。このほかアップルやアマゾン・コムなどの大手IT企業、日本のソフトバンクもロボット事業への参入を表明した。
 世界中の工場等で稼働している「産業用ロボット(電子部品実装機を除く)」は約115万台、そのうち27%が日本で使われている。2011年の産業用ロボットの世界市場規模は6,628億円、うち日本企業のシェアは50.2%で、日本は出荷・稼働台数とも世界一となっている。
 今後は製造業だけではなく、医療・福祉や生活支援などのサービス分野、さらに災害対応、建設分野などで活用される次世代ロボットが新たな市場として注目されており、国では技術の開発や新産業創出に向けた施策を進めている。昨年は、高齢者介護などの生活・福祉分野では「ロボット介護機器開発・導入促進事業」を開始し、社会インフラの維持管理や災害対応などの公共・防災分野では「次世代社会インフラ用ロボット開発・導入検討会」を設置して実現化に向けた検討が行われている 。

【ロボット革命で地域に新産業革命を起こす】
 そうしたなか、今年6月に閣議決定された安倍内閣の新成長戦略である「日本再興戦略」改訂版において、人口減少による製造業や医療・介護、農業、建設現場など幅広い業種での労働力不足や高齢化問題を解決するため、ロボット技術の開発・普及を目指す方針を示した。
 新たな成長戦略では、労働力不足と生産性向上という日本の課題解決とともに、世界市場で競争力のある成長産業に育成するための戦略を策定する「ロボット革命実現会議」を立ち上げ、ロボットの開発と普及促進に向けた「5カ年計画」を作成。技術開発や規制緩和などにより2020年までにロボット市場を製造分野で現在の2倍、サービスなど非製造分野では20倍に拡大するとしている。
 今回の特集では、ロボット関連産業の現状や動向、国の振興政策、自治体のロボット産業振興の取組みなどを紹介する。巻頭インタビューでは、産業用ロボットで世界シェアトップの株式会社安川電機にロボット業界の動向や次世代ロボットへの取組み、国内外の事業展開などについてお話を伺った。