HOME > 機関誌「産業立地」 > 産業立地2014年3月号特集

機関誌「産業立地」バックナンバー 特集

企業立地支援体制

(産業立地2014年3月号特集より)
【企業誘致と企業留置】
 地域経済活性化に向けて、地方自治体の多くが企業立地促進の活動を実施している。企業の立地により、地元地域には税収確保や雇用機会拡大などを始め、さまざまなメリットが期待される。企業立地の促進に向けた自治体の取り組みとしては、工業団地等の用地整備、補助金や税の優遇制度、ホームページやパンフレットでの情報発信といったものに加え、企業のニーズに応じ、遊休地や空き工場等の情報収集・提供や、条件が許せば土地利用上の規制緩和への取り組みといったことも進められている。また、地域の産業政策として柱となる分野を明確にし、重点的に誘致活動を展開したり支援措置を講じたりする動きも進んでいる。その際、企業立地促進法における基本計画の内容をベースとしている地域もある。
 企業立地支援というと企業誘致に関する取り組みがまず連想されるが、かつてに比べ新規の企業誘致が難しくなってきているなか、既存企業の域外への流出を事前に防ぐ「企業留置(留致)」という言葉がよく聞かれるようになってきており、地元企業へのフォローアップも重要性を増している。企業への定期的な「御用聞き」を行うなどして、企業が操業しやすい環境の確保や情報収集に力を入れる自治体も少なくない。人材の確保や育成、販路開拓、原材料確保ほか、企業の抱える課題の解決を行政が支援することで、企業がその地域で順調に操業を続け、さらには地域での新たな投資につながるといった展開も期待される。

【企業と自治体との信頼関係】
  そして、企業誘致や留置などの活動において、自治体トップや担当職員の積極性や迅速性、誠意ある対応といったものが実は重要であるという、企業の声はよく聞かれる。もちろん用地価格や交通インフラその他の条件が企業の希望を満たしていることが前提ではあるが、最終的には人と人との信頼関係をいかに築けるかということが少なからず影響してくる。その点に関しては昔も今も変わらないのかもしれない。
 今回の特集では、本財団による自治体(市区町村、都道府県)の企業誘致活動に関するアンケート調査結果や、自治体による企業立地に関する優遇措置の情報、さらに、地域における企業誘致、投資促進等への取り組み事例、企業の立地事例などについての記事を掲載した。また巻頭インタビューでは、法政大学の坂本光司教授にこれからの企業立地、産業支援について伺った。