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機関誌「産業立地」バックナンバー 特集

地域金融機関の役割

(産業立地2013年9月号特集より)
【求められる地域密着型金融の機能強化】
  低迷する地域経済の活性化に向けて、地域金融機関の果たす役割に期待が高まっている。2003年、金融庁は「リレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラム」を公表し、地域密着型金融の機能を強化し、地域経済活性化を図るための行動計画を示した。続く2005年の「地域密着型金融の機能強化の推進に関するアクションプログラム」でも、地域金融機関が地域密着型金融の中心的な担い手として、引き続き地域経済の活性化や中小企業金融の円滑化に向け機能強化していく必要性が示されている。
 今年6月に閣議決定された安倍内閣の成長戦略においても、中小企業・小規模事業者を始めとする産業基盤の革新を図ることが、地域経済再生、わが国の国際競争力底上げにつながるとしたうえで、中小企業・小規模事業者の新陳代謝の促進に向け「地域金融機関が地域経済を担う企業の経営改善や事業再生・事業転換等の支援、新たな産業の振興や成長性のある企業の育成に向け、コンサルティング機能の発揮やリスクマネーの供給に積極的に取り組むよう、地域密着型金融を促進する」ことが述べられている。

【地域活性化に向けての役割と課題】
 こうした動きのなか、今回の特集では、地域経済活性化に果たす地域金融機関の役割をテーマとし、地域金融機関の取組の事例や、現状と課題、国の政策や方向性、産学官等との連携などについて紹介した。
 地域の中小企業の強みや課題を把握し、事業展開や経営面でのコンサルティング、バックアップを行うことで、経営内容の向上を図り、地域全体の体力回復につなげる。地域金融機関はそうした役割を果たせる可能性を持っており、産学官ならびに支援機関等と適切に連携しつつ、地域密着型金融の活動を積極的に展開することが求められている。個々の企業に対し適切な支援を行うのは容易なことではなく、金融機関への相応の負担を伴う。しかし、その成果として企業の投資が活発化すれば、金融機関自身の経営の健全化にもつながる。地域経済の厳しい現状の打開に向け、実効性のある取組が望まれるところである。