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機関誌「産業立地」バックナンバー 特集

工場跡地・未利用地活用

(産業立地2013年1月号特集より)
【工場跡地・未利用地の発生と地域への影響】
 効率化や経営再建を目的とした統廃合、老朽化や周辺環境の変化による移転、国際競争に伴う海外移転、廃業などさまざまな事情により、各地に工場跡地・未利用地、空き工場建屋などが発生している。次の活用策が速やかに決まる場合もあれば、長期にわたり用途が定まらないこともある。後者の場合、地方税収や雇用、あるいは景観、治安などの面において地域にとってマイナス要因となることが多いため、早期の適切な利活用が求められるが、その見通しが立たたず地元行政の悩みの種となっていることも少なくない。
特に昨年は、電機や半導体など国内経済を牽引してきた大手メーカーの工場の統廃合の発表が続いた。大規模な工場跡地等が発生することで、地域経済に多大な影響を及ぼすことが懸念される。

【工場跡地等の適切な活用に向けて】
 しかし、こうした跡地等をうまく活用し、新規立地につなげている例も見られる。跡地等の活用形態としては、更地となった土地へ新規に工場が立地する、空き工場建屋を活用し初期投資を抑えて居抜きで立地する、地元行政がいったん土地や建物を購入し別の企業へ賃貸するなどさまざまなケースがある。その用途も、工場やオフィスをはじめ、商業施設やマンション、また、コールセンターや野菜工場など多岐にわたる。
近年、財政的な問題や売れ残りへの懸念から新たな工業団地の造成を控えている地方公共団体もあり、立地を希望する企業から引き合いがあっても、適当な用地を提供できないという例も生じている。その際、跡地等も候補に含め、インフラの問題などをクリアできれば、企業の要望に沿う用地提供の可能性が広がる。各地域で、地元にどのような跡地等が存在するのか、その規模、インフラの状況、建屋の有無や状態、所有者の意向などをある程度把握しておき、新規立地のニーズに対しスムーズに対応できるようにしておくことが、重要さを増していると言えよう。
今回の特集では、工場跡地等をめぐる動向や、跡地活用に関するアンケート調査結果、各地の事例などをとりまとめ紹介する。地域の跡地活用に向けての参考にご覧いただきたい。