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機関誌「産業立地」バックナンバー 特集

健康・医療関連産業

(産業立地2012年3月号特集より)
【高まる健康・医療関連産業へのニーズ】
 高齢化の進展などに伴い、健康・医療に関するさまざまなニーズが高まっている。医療技術の高度化や、健康・医療・介護等に関わるサービスのほか、ものづくりの分野でも医薬品、医療機器、介護用品、健康食品など、関連する業界は多岐にわたる。成長産業と目される健康・医療関連産業の集積を図ることで、地域経済の活性化につながることも期待されることから、重点的な産業分野に位置付けている地域も少なくない。さらに、国内に限らず、アジア諸国を始め海外市場への展開も重要なテーマとなっている。
2010年6月に策定された新成長戦略においても、7つの戦略分野の1つに「ライフ・イノベーションによる健康大国戦略」が挙げられている。日本の高齢化も、ライフ・イノベーション(医療・健康・介護の産業化)を力強く推進することで、新たなサービス成長産業と新・ものづくり産業を育てるチャンスにつながると位置付け、2020年までの目標として「医療・介護・健康関連サービスの需要に見合った産業育成と雇用の創出、新規市場約50兆円、新規雇用284万人」を掲げている。

【強い産業構造の構築に向けて】
 しかし現状においては、国内の健康・医療関連産業が十分に育っているとはいえず、国際競争力の点でも課題は多い。広い周辺・裾野産業を有する強い産業構造を築いていくため、高い技術力を持つ日本の企業の力、特に中小企業のものづくり力を発揮していくことが必要であり、異業種からの参入促進を図っていくことも重要である。
今回の特集では、医薬品・医療機器産業をめぐる状況や、政府による医療イノベーション推進体制、地域における健康・医療関連産業振興への取り組み、医工連携の動き、関連業界の事例などについて掲載した。健康・医療関連産業では、各種法規制への対処や高度で緻密な品質管理など、特殊な対応が必要となるケースが多い。地域において、こうした関連産業を新たに誘致したり、他業種からの参入促進を図ったりする際、他のものづくり産業とは異なる性質があることを理解しておくことが求められる。