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機関誌「産業立地」バックナンバー 特集

次世代成長産業の展望

(産業立地2011年3月号特集より)
【長引く景気低迷、高まる次世代成長産業への期待】
 1990年代初頭のバブル崩壊以来、日本経済は約20年の長きにわたり低成長を続けている。この閉塞感を打開し日本の活力を復活させるべく、次世代へ向けての新たな技術開発、市場開拓への期待が高まっている。国の動きとしても、昨年6月には「新成長戦略」が閣議決定されるとともに、経済産業省より「産業構造ビジョン2010」が公表され、それぞれに掲げる戦略分野のもと、国内経済の再生に向けた道筋が示された。
 また、特に地域産業活性化に関して、企業立地促進法に基づき、我が国の成長分野を対象に、地域が主体的・計画的に行い新増設につながる企業立地の促進や、新たな雇用創出、付加価値増加が期待される企業誘致に向けた人材養成等の取り組みを支援する、平成23年度「成長産業・企業立地促進等事業費補助金」の交付先の公募がこのほど実施された。ここでの主な支援対象分野は、噺成長戦略」の成長分野から「グリーン・イノベーション」(太陽光発電、次世代自動車ほか)、「ライフ・イノベーション」(医薬品、医療機器ほか)、そして「産業構造ビジョン2010」の戦略5分野「インフラ関連/システム輸出」、「環境・エネルギー課題解決産業」、「文化産業」、「医療・介護・健康・子育てサービス」、「先端分野」となっている。

【日本における成長産業の可能性と課題】
 こうした次世代の成長産業と目される分野は、大きな可能性を秘めていると同時に、乗り越えるべき課題も多い。わずか数年前まで世界一を誇った日本の太陽電池産業が、今ではドイツやスペインの後塵を拝しているという事実に象徴されるように、多くの分野において国際的な競争は厳しく、研究者や産業界における努力のみならず、行政による適切な支援が、今後国内産業が強みを発揮していくうえで重要な鍵となる。
 今回の特集では、国内製造業の成長市場を概観したうえで、成長が期待される数多くの産業分野のなかから、リチウムイオン電池、太陽電池、そして航空宇宙の事例を取り上げた。巻頭の「立地の眼」でも電気自動車をテーマとしている。国内産業のこれからの可能性を探るうえで一つの参考としてご覧いただきたい。