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機関誌「産業立地」バックナンバー 特集

産業立地政策のこれからを考える ―立地政策と立地センターの50周年を見据えて―

(産業立地2011年1月号特集より)
【特集にあたって】
 一昨年から続いている新年号特集「産業と都市の関係の再構築」、「産業と都市―地域からの融合戦略―」に続き、本号では「産業立地政策のこれからを考える―立地政策と立地センターの50周年を見据えて―」をテーマに、立地政策、国土政策の歴史的な経過およびその意味を振り返りつつ、これからの展開方向について紹介する。 本号の特集では、一貫して取り挙げている産業と都市の関係に着目し、近時の大きな環境変化に対応可能な、国土構造、産業構造、それを支え、自立・循環社会を実現する地域の姿に光をあてている。そして、明治期からの近代国家、近代産業構築の流れを基礎とし、それを生かしつつ今後に繋げる方策を「産業立地」の観点から具体的に展望することを目的に企画された。

■「経済政策」と「国土政策」を媒介する「産業立地政策」
 本特集では、まず、国土形成、産業形成の黎明期である「明治期」からの歴史を概括し、全体の流れを把握する。特に、現在も続く企業の多くが明治期に設立され、それらの企業が立地している地域は現在も工業都市として重要な役割が続いていることを確認した。
 続いて、戦後期の高度成長期に起こった、経済政策と国土政策の関係、新産都市建設構想の背景、産業立地政策の重要性について、釧路公立大学の加藤和暢教授から詳細なる分析と今後の可能性が指摘された。

■これからの時代の「産業立地政策」と「地域経済再生」
 上記を受けた後半では、産業立地政策の今後の方向について、昨年に引き続き、東京大学大学院の大西隆教授・松原宏教授にご協力いただき、産業政策、国土政策両面から近時の我が国を取り巻く環境変化を踏まえた、これからの政策展開の方向についてお話を伺った。
 特集の最後が、地域経済再生の方向について、先般の「口蹄疫」で地域経済に大きなダメージを負った宮崎県を、地域再生の新たな方向を探る事例として取り挙げ、前回の特集に続き、宮崎大学・根岸裕孝准教授らによる、市民活動を軸にした「社会再生経済」の展望に関する新たな提案をいただいた。
 今回の特集が、1年後に到達する「日本立地センター50周年」に向けて、新たな産業立地の方向を探るための一歩としつつ、いまだ多くの課題を抱える地域、企業の方々と協働して将来を描く一助となれば幸いである。