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機関誌「産業立地」バックナンバー 特集

農商工連携と植物工場

(産業立地2009年5月号特集より)
【進む農商工連携の取り組み】
 農林漁業者と商工業者とが連携し、新たな商品やサービスの創出、販路拡大などをめざす「農商工連携」が、地域経済活性化策の一環として経済産業省と農林水産省のバックアップのもと進められている。農商工それぞれの持つ技術やノウハウ、販路、人脈などを生かし、原材料の売買や業務委託といった一般的な商取引の関係を超えて協力することで、新たな可能性を見出そうという取り組みである。特に販路開拓、需要拡大が非常に重要かつ難しいところであり、消費者のニーズを把握し、うまくマーケットにのせていくことが重要なポイントとなっている。
昨年は農商工連携をめぐり、先進事例である「農商工連携88選」の選定や、農商工等連携関連2法(「農商工等連携促進法」「企業立地促進法改正法」)の施行など大きな動きがあった。こうした法律の整備により、農商工連携に取り組もうとする事業計画を国が認定し、サポートする取り組みなども進んでいる。


【植物工場への期待と課題】

 農商工連携を推進するこうした動きの一環として、植物工場への関心も高まっている。照明や空調、栄養分など植物の生育に必要な条件を人工的に制御する植物工場では、年間を通して安定的な生産が可能である。また、工業団地など農地以外にも設置でき、無農薬で栽培できるといったさまざまなメリットがあり、農産物の安定供給や地域での雇用創出などの面で期待されている。既にカゴメなど大手をはじめ、民間企業による植物工場の経営が全国各地で進んでおり、今後さらなる進展が予想される。
経産・農水両省では、共同で農商工連携研究会植物工場ワーキンググループを設置し、普及促進に向けた支援策等について幅広く議論・検討を実施した。現状においては、植物工場の普及に向けてはコストや技術などの面で課題もあり、今後、規制・制度のあり方や、技術や資金、人材育成等での支援措置といった点で検討が求められている。
今回の特集では、こうした最近の動向を踏まえ、植物工場をめぐる動きや農商工連携の意義、取り組みの事例などを紹介する。