HOME > 機関誌「産業立地」バックナンバー > 産業立地2008年1月号特集

機関誌「産業立地」バックナンバー 特集

広がる農商工連携の動き

(産業立地2008年1月号特集より)
【地域経済を支える中堅・中小企業と農林水産業】
 地域経済の格差が喫緊の課題となっている。大規模な工場などを誘致できれば経済活性化の効果は大きいが、全ての地域でそうした手法が使えるわけではない。あらためて地域に目を向けてみると、地域経済を支えるうえで大きな役割を担っているのが、中堅・中小企業や農林水産業である。そこで、地域経済の活性化を図るためには、それらの活性化に一層力を入れていくことが重要であるとの認識が強まっている。
 現在、国内の農林水産業は、高齢化や後継者不足、耕作放棄地の拡大などの厳しい状況を抱えている。しかし、従来の仕組みに、商工業やサービス業の技術・ノウハウなどを活用した工夫や改善が加えられれば、ビジネスチャンスを生み出す可能性を持つ産業でもある。また、地域の中堅・中小企業の側から見ても、農林水産業の資源を活用することによるメリットが見込まれる。縦割り的に区切られてきたそれぞれの領域が連携することにより、これまでの枠組みを越えた新たな成果が期待できるのである。


【農水省・経済省が共同で農商工連携を推進】
 農商工連携による具体的な効果としては、商品開発、生産・流通体制の強化、販路拡大、さらには新たな地域ブランドの誕生などが見込まれている。この展開が所得向上や新規の雇用創出につながれば、地域経済の活性化に大きく貢献することとなる。
 こうした期待のもと、農林水産省と経済産業省では、2007年11月、「農林水産業と商業・工業等の産業間での連携(「農商工連携」)促進等による地域経済活性化のための取組について」という政策パッケージを共同で公表した。そこでは、農商工連携により相乗効果を発揮していくため、農水省、経済省が密接かつ有機的に連携し、法制度の検討も含めた具体的な取り組みを進めていくことが示されている。
 今回の特集では、農業と食品関連産業などをめぐる状況や、農商工連携の意義、実際に各地で展開されている連携の事例などをご紹介する。国の先導で本格的な動きを見せ始めた、農商工連携の状況を知る一助としていただければと思う。