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機関誌「産業立地」バックナンバー 特集

企業立地の動向と地域の取り組み

(産業立地2006年9月号特集より)
【依然として続く企業の設備投資】
 自動車やデジタル家電、さらにその裾野を築く部品産業など、数多くの企業が、長期間続いた緊縮経営を一転させ、ここ数年で急速に動きを活発化させている。
 日銀が発表した今年6月の企業短期経済観測調査(短観)によると、企業の景況感を表す業況判断指数は大企業製造業でプラス21となり、前回調査よりも1ポイント改善。大企業の2006年度の設備投資計画は前年度比11.6%増で、1990年度以来の高い伸びになった(日本経済新聞)。
 積極的な設備投資の状況と景気回復傾向が見られ、現在のところ、大企業を中心とした投資意欲は依然として強いと言える。


【新たな展開を見せる地域】
 しかしながら、そうした企業を誘致する地域の側から見ると、補助金などのインセンティブ拡充をはじめ、新規立地企業という限られたパイをめぐる地域間の競争は激しさを増している。さらに、景気回復がある程度成熟を迎える今後、設備投資の勢いが鈍ってくることも予想される。
 そうした中、各地域では、企業誘致の態勢を強化するのみならず、独自性のある産業集積の構築や、企業ニーズを視野に入れた積極的な人材育成、地場企業を含めた産学官のネットワークづくりなど、地域の新たな強みを見出し、育成していくための検討や試みが続けられている。規模の大小はあれ、画一的な地域づくりのあり方から一歩抜け出し、新たな個性を育てつつある地域が多く見られるようになってきている。
 今月の特集では、大企業、中堅・中小企業、外資系企業などの事例、さらに、企業の農業分野への参入といった新たな業態の事例を取り上げながら、最近の企業立地の動向と、企業誘致や産業振興をめぐる地域の動きを紹介する。