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機関誌「産業立地」バックナンバー 特集

BI運営の新たな展開

(産業立地2006年3月号特集より)
【徐々に深まってきたIMへの理解】
 我が国のビジネス・インキュベーション(以下、BIと略)は、2001年に日本新事業支援機関協議会(JANBO)が「ビジネス・インキュベーション将来ビジョン」を発表し、経済産業省が地域産業振興政策として取り組むようになって本格化した。経済産業省では、ビジョンに基づき、施設整備を促進するとともに、ビジネス・インキュベーション推進の中心となるインキュベーション・マネジャー(以下、IMと略)の養成を推進した。当時はインキュベーターという施設を整備し、起業家に安く貸すことがBIだと誤解されていたが、研修を受けたIMが具体的な成果を示すことにより、BIの機能・役割については理解が進んできた。最近では、アジアやアフリカ諸国から、我が国のBI/IM政策に対して関心が寄せられており、国内の先進BIには視察団が訪問している状況である。


【BI政策の本来の目的】
 もとより、BIは決して公的機関が安く部屋を貸す政策ではなく、新しい事業アイディアを有する起業家を経営者として育成する事業であり、その成果はBIを卒業した起業家が地域で経営者として事業拡大し、地域経済を活性化することである。2004年に経済産業省の行った調査によると、BIの入居から卒業までにかかった期間は、成功した企業で平均32ヵ月であった。卒業後、これらの企業が地域で事業を拡大していくためには、官民が連携し、地域におけるビジネス環境を整備することが必要である。
「産業立地」では、2002年以来毎年1回、我が国におけるBIの最新情報を特集してきたが、本特集では、近年、活発な動きを見せている民間事業者におけるBI事業への取り組みを紹介する。また、IM研修事業についても、IMそのものの研修のほか、BI政策に関わる幅広い人材育成へ対象範囲を広げるとともに、整備されたBIや研修を受けたIMの質的向上を目的とした研修事業に取り組んでおり、併せて紹介する。